介護施設

アリア嵯峨嵐山

【インタビュー】㈱ベネッセスタイルケア 京都府西京区にある介護付き有料老人ホーム。京都・大阪エリア事業部長の浦田様にお話しを伺いました。

[ 施設名称 ] アリア嵯峨嵐山
[ 施設分類 ] 介護付き有料老人ホーム
[ 利用目的 ] イベント/認知予防
[ 使用商品 ] 和紙のクイリングネックレス

株式会社ベネッセスタイルケア
西日本・九州エリア事業本部 大阪・京都エリア事業部
事業部長 浦田 洋子 様

<ポイント>
〇意外な課題の発見〜解決へ!
〇“誰かのために”の創作活動が課題
〇選択できるものが多いのも魅力
〇誰かのために作る―「本当に感動しました!このホームを選んでよかったです」
〇クイリングネックレスを通して頂いたもの

【活用事例】悩んでいた課題はもちろん、意外な課題も解決に

・コンセプトは「これまでの人生にふさわしい暮らしを」。

――株式会社ベネッセスタイルケア様で運営されている有料老人ホーム、アリア嵯峨嵐山様の特徴などとともに浦田様の業務内容などお聞かせいただけますか。

アリア嵯峨嵐山は、「これまでの人生にふさわしい暮らしを。」をコンセプトとしたベネッセの住宅型有料老人ホームです。京都嵐山の自然が豊かで、歴史的にも趣がある場所に佇んでいます。
有名な竹林の小径や渡月橋などのスポットも近接しており、お客様に心穏やかにゆとりのある暮らしを送っていただけることを目指しています。

私は、大阪と京都エリアの事業部長を務めています。
今は、京都で4つ、大阪で6つの合計10ホームについて、運営基準を守れているかといった、内部監査的な役割と、各ホームの運営オペレーションがうまくいってるかの確認と指導をしています。
また、ホームがお客様に選ばれるようにするための課題を考えたり、経営数値管理的なことも含めて担当しています。
人財育成からコスト管理、物の調達など、“なんでも屋さん”みたいな感じです(笑)

「みんなで楽しめる創作活動」をできるものがない・・・・・

――そもそもどういう悩み(課題)があって弊社をご利用いただいているのでしょうか?

8年ぐらい前に遡るのですが、私がホーム長だった時に、お客様が、空いている時間に何か創作活動ができないかと悩んでいました。
ご自宅にいたら料理だって創作活動ですし、編み物が得意な方だったらお子さんにセーターを作ったことも創作活動の一環なんですけど、老人ホームに入居すると創作活動が途切れてしまったり、皆さんで和気あいあいとやれるようなものがないことも課題のひとつだったんです。
何かを生み出して作品として残すって、大きなよろこびでもあるので、何とかしたいと思っていて…ちょうど悩んでいた時に弊社の作業療法士が「浦田さん、こんなものがあるよ」と言って御社のパンフレットや、カタログを私にくれたのがきっかけです。

このパンフレットをもらった時に、例えば認知症が重い方や少し手に障害がある方でも、それぞれの症状を考えながら製作できるいろんなキットがあるよって見せてくれて。ものすごく目から鱗だったのを今でも鮮明に覚えています。

レベル(難易度)や選択肢の多さに加え、数を確保できるのが魅力的

――他にも手芸・手工芸のキットなどもあるかと思いますが、比較などされた上でご活用いただいているのでしょうか?

実はもともと私が手芸好きということもあり手芸の材料を売ってるお店にも足繁く通ったんです。他のキットと比べて、簡単なものから少し手の込んだものまであるレベル感。あとは季節感!季節感のあるものが多く、選択肢がすごく多いこと。
そして私たちのようなホームでは数を一定数確保しなければならないので、数が確実に
確保できること、これはやっぱり魅力です。店舗にはどうしても数の在庫に限りがあったり、お店に買いに来られるお客様が優先なので、キットの数も
じゃあ20個くださいっていうのはなかなか言えないことも多かったんです。ですが、御社はそこを全てクリアしているなと思っています。気づいてましたか?(笑)

友禅和紙の質の高さ、お客様を選ばない作業工程

――今回の「認知症タウンミーティング~手芸講座~」でもご活用いただきましたが、なぜ、クイリングネックレスをご採用いただいたのでしょうか?

お客様に勧める前には個人的に必ず取り寄せて、作業の時間とか細かさを確認してからお出しするんですけど、採用したのには大きく3つ理由がありました。
1つは、御社のセレクトしている友禅和紙のレベルが高いなと思っています。柄とか色とかが友禅和紙っていくつも入っていますよね。完成した時に何色か入っていることで、どのお洋服にも合うし映えるんです。これに気づいたのが3回目に作った時ぐらいで遅かったんですけど(笑)。
もちろん、キットを取り寄せる前にお客様に色を選んでもらうケースもありますし、こちらで用意したなかから選んでいただくケースもあるんですけど、どの色を選んでもお洋服をすごく映えさせるんですね。大体、着ているお洋服の一色を入れると服と喧嘩しないんですけど、友禅和紙の彩り豊かな色や光沢が入ることで、どのお洋服にも全部ばっちり合うんです。気づいてました?(笑)
※和紙のクイリングネックレスで使用している友禅和紙にはコーティングと厚みを増す加工を施しています。

2つ目は、コストパフォーマンスです。
出来上がりを見た時に感じる価値って、誰かに見せたくなるぐらい良い物ってなるのか、値段相応に見えてしまう物なのか、ということだと思うんです。この出来上がりからすると価値があると思っています。お値段を倍にしてもいいですよって私は時々言いますけど(笑)。
そして友禅和紙の厚みがあって、コーティング加工もされていて光沢もあるので、それが1つずつのビーズとマッチしていてすごく良い!また、これも良く工夫されてるなと思うのが紐ネックレス。革紐に似ている感じの紐で、チェーンじゃなくて軽いですし。高級感があると思います。お客様にとっては、製作前の材料の時と比べると、出来上がった時の価値が10倍位大きくなってるようで、普段使いされているお客様もすごく多いんです。

3つ目が、私は看護師の資格を持っているのですが、その視点で感じたことです。
例えば認知症の方で、紙を巻く作業はできるけれど、ビーズを通すことが難しい方もいらっしゃいます。巻く作業はすごくきれいにできる方もいらっしゃいます。ある片麻痺の方は麻痺側を私たちが支えることで、麻痺がないほうの手で巻くこともできたんです。最後のビーズ(チューブ)をはさみで切ることもそう。片手でも穴が大きいのでビーズを通すことだけはできるという方もいらっしゃるんですね。
要するに全工程ができなくても部分的に何らかの形で作業に関わることができる、そういった工程がこれにはたくさん入っているんです。
巻く、通す、 切る、 接着する。手が不自由な方でも、柄を選ぶなど、何らかの形で参加できる要素が詰まっているんです。また、巻いた友禅和紙が多少いびつであっても、柄が上手く出ているのでとても綺麗に仕上がるんです。
認知症状が重い方でも、片方麻痺がある方でも、少し目が不自由な方でも、製作に参加できているのですごいなと思っています。

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