誰かのために作る～「このホームを選んでよかったです」

――お客様からはどのような点でよろこばれているのでしょうか？

お客様からいちばん多く声をいただくのはキットの時と出来上がった時の差がすごいということです。
「え？こんなになるのーっ」て、びっくりする方がたくさん（笑）。
作る際には少し準備も必要で、ひし形に切れている6枚の和紙を作業しやすいように並べ、ビーズのような転がりやすいものはきれいに器に入れて、1人分をA3の紙の上にきれいにセットしておきます。要は作る前の部材を見たときに、平面のものがほとんどでそれが立体的に仕上がっていく様にいちばんびっくりされるようです。ビーズを紐に通し、最後の形になった時の驚き方はこのキットがいちばんウケました（笑）

――浦田様の事業部管理の立場や看護師の立場から見たときに、クイリングネックレスのどういったところが魅力的だと思われていますか？

講習後、もう1つ作りたいというお客様がいらっしゃって、2回目をやって欲しいって言われたんです。それで2ヶ月後に2個目を作られて、なんでかな？って思っていたら娘様へのプレゼントだったんです。
その後、 実は娘様からお電話をいただいて。「私は、多分母から何かを作ってもらって プレゼントされたのは20年ぶりぐらいじゃないかと思います。とても嬉しくて」と。 お客様は、昔はいろんなことが好きで、手芸もされていたみたいなんです。でもやっぱりお年を召して目が少し見えにくくなったり、いろんなことがめんどうだなって思ったり、引きこもりがちになってしまったり、環境が変わってふさぎこんでしまう中で何かを作って娘にあげるっていう行動がなかなかできなくなっていたそうです。
けれど、このネックレスを1つ作ったら自信がついて昔を思い出されたようで、ご自身の発案でもう1つ作って娘様にプレゼントしたいという前向きな気持ちにかわり、プレゼントされたということなんです。
娘様からも「本当に感動しました。このホームを選んで良かったです。」って。
ホームを運営している立場としてもですが、看護師としてもすごく嬉しかったエピソードです。

意外な課題まで発見！そして解決へ

――クイリングネックレスは施設様の持つ課題解決に役立っているのでしょうか？

1点目の誰かのために何かを作る創作活動をしたいということは解決できました。
2点目が職員の育成です。ちょっと意外だったのですが、このようなキットがあることを知らない職員が本当に多くて。講習は職員も一緒に巻き込んでやっているんですけど「えっ！？部長！こんな便利なものがあるんですね！」という職員もいました。
職員の中ではアクティビティは何かを自分たちがやらなければいけないことと思いがちだったんですけど、何かを作ることだったり、こういったキットを活用することなど、アクティビティ担当としての視野が広がったようです。
3点目は、物を作るよろこびにプラスして、作ったものを普段身に着けられるということ。ものすごく軽いんですよね！
ホームにふっと行って、お客様が作ったものを身に着けていらっしゃる様子を見ると、やっぱりよかったなーって。
お客様が好きな柄を選んで作っているのも本当にすばらしいことだなと思っています。

作れるアクセサリーの価値

――最後に今後、さくらほりきりに期待されることはありますでしょうか？

和紙のクイリングネックレスはあくまでもツールなんですけど、このネックレスを通じて、
まだこんなことができる機能が残されてるんだ、といったお客様の可能性をより深く知ることができました。そしてお客様のよろこばれるお顔だけではなく、ご家族様の笑顔まで見ることができているので、この1つの和紙のネックレスから3つも4つもいろんなものを頂いたなって思っています。
まずは お礼を申し上げます。
また、これから先、御社が手づくりキットを展開される中で、アクセサリーに特化してほしいとすごく思っているんです。例えば何か実用的なものを1つ作ると、それって壊れるまでずっと使い続けることが多いですよね。ネックレスやブレスレット、ブローチなどの何か身につけるものは、たくさん欲しいなとか、毎日付け替えたい、お洋服に合わせたいなというような思いが生まれるものだと私は思っています。
そういった、プラスアルファの価値があるものなのでもっとたくさんのアクセサリー類を活用することができれば嬉しいです。

アクティビティや講座を通し、クイリングネックレスの新たな価値に気づかせていただきました。浦田様、ありがとうございました。

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