東京都小平市にある介護付有料老人ホーム「そんぽの家 新小平」の、弊社キットをご利用いただき子ども食堂を開催されました石塚ホーム長にお話を伺いました。
[ 施設名称 ] SOMPOケア そんぽの家 新小平
[ 施設分類 ] 介護付き有料老人ホーム
[ 利用目的 ] 多世代交流 / 地域コミュニケーション
[ 使用商品 ] シールはり絵、シールちぎりあ~と
ご入居者様にとってさらに今後も楽しみになっていくんじゃないか、と期待がふくらんだ
――今回の「そんぽの家 新小平」での子ども食堂の開催について経緯をお聞かせください。
SOMPOケア株式会社では、世代間交流と地域とのコミュニケーション、入居者様に地域の一員であることを感じていただく目的でこども食堂を全国の施設で開催しています。
そんぽの家新小平においても、ご入居者様にとっては楽しんでいただける場や機会が増え、子供たちにとっては、親戚のおじいちゃんやおばあちゃんともなかかなか会えない環境の中で、高齢者に接することはとても大事なことだと思いますので、この取り組みがそのきっかけになれば、と思っています。
今回は職員の子供たちに参加してもらいましたが、今後は地域の子供たちが気軽に立ち寄れ、地域貢献も同時にできていければいいですね。
――子ども食堂の取り組みにおいて、さくらほりきりのキットをご利用いただく前はどのような課題を一番感じておられましたか?
以前開催した子ども食堂では、夏祭りを真似て割り箸で作った鉄砲で射的をしよう!というレクリエーションをおこなったのですが、私達が当初期待していた「ご入居者様が子供たちに鉄砲の作り方や撃ち方を教える」という形にはならず、子供たちは盛り上がるがご入居者様が置いてきぼりになる結果になってしまいました。
親から「あのおばあちゃんのところに行っておいで」と言われご入居様の所に行くけれど、一瞬で親の元へ戻ってきてしまうといった感じだったのです。
ご入居者様と地域の子供たちが寄り添うには、よほどの良いきっかけがないと難しいのだと痛感しました。
同じキットの作品作りが自然と触れ合うきっかけに
――さくらほりきりのキットを利用してみようと思ったきっかけや、決め手はなんだったのでしょうか。
『一緒に遊ぶことをしましょう』というのがコンセプトにあります。
ご入居者様も子供たちもあまり難しいものだと出来ませんし、職員の手が足りないときもあります。
そんな時は周りの大きい子や親御さんが「こうやってやるのよ」と教えてあげられる。それくらい簡単なものが、まさにさくらほりきりの「シールはり絵」だったので、これは一番いいなと思って採用しました。
もう1つのシールちぎりあ〜との方はシールはり絵だと簡単すぎてしまう方にちょうど良いな、と思いました。
簡単につくれる、けれど仕上がりが子どもっぽくない、というのが決め手になりました。
――利用してみて、よかった点などを教えていただけますか?
結局、何か一緒に作りあげましょう、という共通の目的に対して会話が自然と生まれたんだと思うんですよね。ただ「雑談してください」ではなく、共通の作品作りを通して、「あら、この色いいわね」みたいな会話になっていたので、『すごい!これこれ!これを待ってたの!』と思っちゃいました。
シールちぎりあ~とを作られていたテーブルでは、子どもたちが教えたり、できあがりの色味がお一人おひとり違っていて、ご入居様の個性が発揮されていたので、とても楽しいなと思いました。やっぱり無理なく共通の作品作り、共通の遊びができれば大丈夫ということがわかったので選んで良かったなぁと思いました。
毎回いろんなものを考えるのは私たちも大変なので、こういうキットを用意してくださるのは、すごくありがたいです。作品を作れた方たちが「楽しかったから同じようなものはもっとないの?」って今後おっしゃるようなことがあれば、個別でご用意したり、レクの一環でやったりもありなのかなと考えています。
――工夫された部分はどのようなところでしょうか?
前もって一通り製作の流れを確認した際、シールちぎりあ~との絵柄シールの使用しない部分を残してはがす工程は難しいかも?と感じたので、事前に職員の方で透明袋に仮貼りだけはしておきました。そのひと手間はありましたけど、でもこういうものだとわかっていれば手間のかかるものではないので問題ないです。完成度がグッと上がりとても素敵になりますからね。
全部同じキットなのに、あんなにも彩り豊かな作品ができあがるって素晴らしいですね。本当は全部見本通りではなく、そういうオリジナリティのある出来上がりが望ましいので、ある意味でちょっと遊んでもらうためにも、あえて見本を用意したり説明書はお渡しせず、キットだけをお渡しして自由に貼ってもらったのが良かったです。
子供たちとのふれあいがADLの維持や認知症状進行の鈍化に
――エピソードなどがあればお聞かせください。
年齢や経験に関わらず、ご入居者様が子供にはやっぱり何かしてあげたいと思って声を掛けているのが見受けられたので、さらに今後の楽しみになっていくんじゃないかと期待しています。子どもたちとすごく楽しく触れ合っていらっしゃって、それが刺激になっていたので、今日参加してくださって良かったな、と思いました。
認知症で忘れてしまわれる方もいらっしゃるんですけれど、その瞬間楽しいって思っていただけた、ということが良かったな、と思っています。子供のパワーってすごいですね。
――今後も子ども食堂で利用いただけそうでしょうか。
先ほどご入居者様に、作品作りを毎月やろうと思うんだけど、どう?って声をかけたら、「ああ、いいね〜」っておっしゃってたので、子ども食堂の定番イベントにしてもいいなと思いました。
今後は、毎月続けていく中で、お部屋にこもらず、子供たちに接することが活力になり、ADLの維持や認知症状の進行の鈍化につながってくれればいいなと思いました。子供たちも自分で作った作品を持ち帰ることで、親御さんが「親が一緒でなくてもこういうものを作ったりして過ごしているんだ」とわかったらその施設に子供たちを送り出しやすくなると思いますので。
――さくらほりきりのキットに求めることはありますでしょうか。
今回選んだ絵柄は、元々は子供たちとやる予定ではなかった大人っぽい絵柄だったので、子供にうけるような絵柄を用意すれば、もっと子供たちも楽しんでくれたのかもしれないです。
シールはり絵のシールのつなぎ目が見えなくて、はがせないご入居者様がいらっしゃいましたが、パーツが大き過ぎると今度は子供たちにとっては物足りなくなっても困るので、そのあたりは加減が難しいですよね。
完成した作品を飾ることは面会の家族の安心にも繋がる
――通常のレクリエーションで弊社キットを取り入れる場合、どんなことを検討されますか。
今回皆様にお作りいただいたような、ご自身のお部屋に飾って頂けるものやご自宅にお持ち帰りいただけるようなものって良かったりするんです。ご家族が面会に来られた時に、こういうの作ったのね、と一目でわかるとご家族との会話のきっかけにもなりますし。
老人ホームって、ホームの中で生活が完結してしまうので、 いろんなイベントがあっても、ご家族がそれを直接目の当たりにする機会はあまり多くありません。そのため、作品をお部屋に飾って見てもらえるようにすると、「こんなのやってるんだ」とご家族にとっても安心につながるんじゃないかなと思うんですよね。
ご入居者様と子どもさんたちが、完成した作品を並べて見せ合いをされたり、触れ合っていらっしゃる場面を拝見し、そんぽの家 新小平様の子ども食堂の素晴らしさを感じるとともに、入居者様へのとても温かみのある姿勢に感動致しました。本日は大変にありがとうございました。
引き続き、手作りのキットが繋がりのきっかけとなるよう商品の開発に努めてまいります。
SOMPOケア そんぽの家 新小平
〒187-0031 東京都小平市小川東町5丁目11−12
ホーム長 石塚様
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