【インタビュー】「やることが明確」と考えると間違いにくく失敗を恐れずに取り組むことができる良い点だと思っています。
[ 施設名称 ] 栃木県立岡本台病院
[ 施設分類 ] 病院(精神科作業療法)、デイケア
[ 利用目的 ] 作業療法 / リハビリテーション
[ 使用商品 ] シールはり絵、シールちぎりあ~と、パウダーアート、きめこみパッチワーク、押絵、和紙工芸品、和紙のあとり絵など
より良質な医療の提供
――まず初めに岡本台病院様の特徴など教えていただけますでしょうか
大橋様 当院は、地域精神医療の基幹病院としての役割を果たすとともに、患者さん一人一人の人権を尊重し、より良質な医療の提供により県民の精神医療と福祉の向上に寄与することを理念としております。
昭和34年8月に設立後、60年余りの間県内の精神科医療機関との協議の下、微力ながら県民の精神保健の向上に貢献してまいりました。一般精神科病院としての役割のほか、アルコール依存症に対する専門医療、精神科救急医療、医療観察法に基づく医療と、県立病院として重要な政策医療を担っております。令和4年4月には経営形態を地方独立行政法人とし、名称は地方独立行政法人栃木県立岡本台病院となりました。病院の施設は変わっておりませんが、職員一同心を込めて精神医療サービスの提供に努めてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
――当社のキットをお知りになられた経緯をお聞かせください
大橋様 私は約8年前に入職したのですが、既にさくらほりきりさんのキットを利用していまして(笑)正直なところ、いつ頃からどうやって見つけたかはわからないんです(笑)
さくら おそらく2012年頃からではないかと思うのですが、ともあれ継続してご利用いただきありがとうございます。
作業活動(創作活動)とアセスメント(初期評価)
――どういった目的でご活用いただけているのでしょうか?
大橋様 当院では入院病棟での作業療法、外来でのデイケアにおいての作業活動(創作活動)で利用させていただいてます。
片根様 埼玉県の作業療法士の宇田さんのところで見学させていただいた際に実はアセスメント(初期評価)でパウダーアートを使っていると伺い、教えてもらったことを継続しています。同じ作業を繰り返す反復作業でちょうどいいんですよね。とても助かっています。
さくら 所狭しとホワイトボードに貼り付けてあるパウダーアート(マグネット)はそういうことだったんですね!
埼玉県立精神医療センター 作業療法士 宇田様のインタビュー記事はこちら>>>
やることが明確
――長くご利用いただいておりますが、使い続けていただけている理由を教えていただけますか?
大橋様 いくつかあるのですが、一つ目は「説明書がわかりやすい」という点です。作業療法は楽しむことはもちろんなのですが治療として見ている事もあり、患者様が説明書を見ながらどこまでできるか?ということを見たりもするのでその点は他社さんのキットに比べてとても助かっています。
もうひとつは「完成度の高さ」です。飾っておいてもプレゼントをする際にも喜ばれています。
最後に、「自由度が少ないものもある」という点です。「〇〇を描いて」と言われると迷ってしまうように、「自由」は患者さんによってはすごくハードルが高いんです。「少ない」というと悪いことのようですが、「やることが明確」と考えると間違いにくく失敗を恐れずに取り組むことができる良い点だと思っています。
さくらほりきりさんのはキットになっていますし、説明書もそうですが、これができるということが作業を進めるにはすごくいいんです。もちろん完成度もあってのことではありますが。
コミュニケーションが患者様同士で生まれてくる
――最後にご利用いただいている患者様と作業されている中でのエピソードなどをお聞かせください
大橋様 そうですね。50代の男性患者様の話なのですが、絵を描くことが苦手ですぐに「飽きた」と言って帰る方がいらっしゃるんです。そこで、試しに「シールちぎりあ~と」を提供してみたところ、ものすごく夢中になって「楽しかった」といって綺麗に仕上げたんです。
とても驚いたのですが。また、その作っているところを他の患者様もみていて「自分もやってみたい」といってシールちぎりあ~との逆さ富士と桜を作ったんです!
何がいいたいかというと、もちろん一人で作品を集中して作ることも作業ではあるのですが、もっといえば、対人との問題などを解決して生活できるようにするのも精神科での作業療法なんです。こういったコミュニケーションが患者様同士で生まれてくるのはとってもありがたいんです。
大橋様、片根様、様々教えていただきありがとうございました。とても勉強になりました。いただきましたお話をもとに、よりお喜びいただけるキット、サービスに活かして参ります。貴重なお時間をいただきありがとうございました。
栃木県立岡本台病院
〒329-1104 栃木県宇都宮市下岡本町2162 – 2
担当者:大橋様、片根様
https://okamotodai.jp/